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導水路とレッドリスト

 2月14日に河村市長の徳山ダム導水路容認発言が出てから
にわかに慌ただしくなった長良川周辺の動き。

3月18日には名古屋で河村発言に対する市民による抗議集会が開かれ
この5月13日には名古屋の中区役所ホールにて名古屋市主催の意見交換会が
開かれました。

そうしたこの間の流れと今後の活動について市民学習会ニュース号外を発行しました。
小さいので読みにくいかもしれませんがご容赦ください。

1ページ目
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2ページ目
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3ページ目
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4ページ目
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3ページ目左上のチラシはこれです。
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長良川に、導水路から徳山ダムの水を入れることの問題点を
考える集会です。
もちろん無料です。
ぜひ参加ください。

本日は午後からメディコスでこのニュース号外と討論集会のチラシの発送作業でした。

発送作業が終わると実行委員会があり、
夕方4時30分からは市役所に移動して岐阜市の環境保全課に申し込んでおいた
懇談会が行われました。

岐阜市のレッドリストからアユやサツキマスが外されたことや
岐阜市内の長良川流域で行われているひどい河川改修を中心に
やり取りする予定でしたがここに導水路問題が加わり1時間を超える
懇談会となりました。

市役所の関係者の方々
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市民学習会の参加メンバーなど
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導水路や環境を無視したような河川改修への岐阜市の考え方に
ついては予想したとおりの返答。

基本的には国や県に事業なので市として直接できることは無く、
この場での意見を伝えるというお返事でした。

レッドリストからアユやサツキマスが外されたことについては
外された理由の
「天然個体か放流個体かの判別が困難」というのはおかしいのではないか。

実際に市場では判別され、天然個体と放流個体で値段が違うし
釣り師は海産物と放流物を区別している。

もっと基準を科学的にしたレッドリストにしないとレッドリストそのものが
成立しないのでは無いかと意見を言わせてもらいました。

この点については、外した理由の本音が漁業関係者の反発(岐阜新聞記事)と
いうこともあり岐阜市としてもなかなかつらい立場ではある様子。

とはいえ
1時間以上に及ぶ市民団体との懇談の場を設けてくださった岐阜市からも
長良川を守りたいという気持ちは伝わり一緒に工夫できると良いなと
感じる懇談会になりました。

それにしても何だか慌ただしい長良川についての1日だったな~










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導水路問題緊急報告

 昨日に続く更新となります! 

 2月14日に河村名古屋市長の木曽川水系導水路の建設容認報道が
あってから、この計画に反対している団体が「まず抗議をしよう!」と
昨日17日午前に抗議文を市長に届けに行きました。

抗議文は3団体連盟で内容は以下のようです。
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館単に言えば、正当な理由もなく方針転換するな!ということです。

すでに報道でご存知の方もあるかと思いますが、
抗議文を渡す前に市役所記者クラブで記者会見が行われました。

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右から
 ・導水路はいらない!愛知の会 加藤代表
 ・導水路事業公金支出差し止め裁判原告側弁護士 在間弁護士
 ・徳山ダム建設中止を求める会  近藤代表
 ・長良川市民学習会  粕谷代表
です
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 この場で、河村市長の方針転換する理由のいい加減さや
発表するまでの市長側とのやり取りの内容などを公表しました。

30分間の記者会見のあと、市長へ上記の抗議文を渡しに行きました。

市長の対応はありませんでしたが市長室秘書課の方が受け取り、
市長に渡すことを約束してくれました。
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私は行けませんでしたが、午後は各議員にも抗議文を渡しに回ったそうです。

 自宅に帰ってきてメールを見ると
この方針転換で進むであろう導水路計画についてのおさらい学習と
今後の活動への討論集会を3月18日(土)午後に持つことになったと
連絡がありました。

慌ただしい動きなので詳細についてはまだ決まっていません。
後日ここでお知らせします。

安全と環境を考えるヒント

 川は冬の農業用水を使わず川の水量も少ない時期になると
工事があちこちで盛んになります。

長良川でも郡上に行く途中、156号線の美濃市の板取川との合流点辺りを
通ると長良川での工事現場が目に入ってきます。

岐阜市内の千鳥橋付近でも工事が行われていますが、
ここの工事は川の流れを変えてまでの大規模工事となっています。

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目的は国土強靭化対策
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ここから少し上流部では重機による掘削工事の真っ最中
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板取川との合流点下流左岸側はこのようになっています。
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堤防の補強工事や河原の樹木の伐採や掘削工事などは
長良川でもよく見かけますが、川の真ん中をここまでいじるのは
少ないですね。

ここは板取川の水が流入するところなので大水に備え大規模な工事が
必要なのかもしれませんが、生き物たちへの影響が心配になってしまいます。

三面張りにするわけではないので一時的な影響で済むと思いますが
安全と環境のあり方を考えると、郡上行きでここを通るたびに
なかなか複雑な思いになります。

そんなことを考えているときこんな記事が中日新聞に掲載されました。

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コピーして一部だけですので興味のある方は中日新聞のHPなどで
検索してみて下さい。

この記事によると
2011年の震災で破壊された直後の干潟では以前の2割ほどの
種類の生物しか確認できなかったが七~九年後には様々な生物が
震災前の水準に回復したとのこと。

ただ防潮堤が新しく作られた地域では生態系が回復しない例も
見られ、今後は新たな防潮堤と生態系の関係も調査する計画とのことです。

生態学の東北大学、占部城太郎教授が

「安全のための防潮堤は重要。
ただ、生物多様性も守りながら整備を進めるにはどうすべきか、
調査していきたい」と語ったとまとめてありました。

これを読んでいて思ったのが河口堰開門調査について。

開門調査をすれば汽水域の復活による生態系の回復や
アユやサツキマス、ヤマトシジミの復活、伊勢湾全体のアサリなど漁業の
環境改善が望める研究ができるのになぜやらないのかな?  
ということでした。

災害からの安全も大切ですが、これからは食の安全保障として
漁業のための環境改善も大切だと思うのですがどうでしょうかね?

国も開門調査考えてみませんかね。






鵜飼大橋上流工事その後

10月21日のここで紹介した鵜飼大橋上流右岸側工事のその後です。

少し前に通り掛かったら、河原に何かが山積みになっているのが目に入りました。
車を止めて堤防からよく見るとどうやら以前紹介した木工沈床が掘り出されて
積んである様子。

工事現場1
少し近づいて
手前の水のある部分に埋まっていたのだと思います。
工事現場2

これまでは石に埋まって上の部分が少し出ているだけでしたが、
丸太を井型に組んで中に石を入れるなどして河原の補強にしていたのです。

今後は河原を平らにして堤防をコンクリートの板で補強し水を流れやすくします。

工事現場4

確かに障害物が無くなるのですから流れやすくはなると思います。
しかしこの木工沈床の石の間は魚やモクズガニなどが隠れるにはうってつけの
場所でもあるんですよね。

工事現場看板

洪水対策というのはわかるのですが、もう少し魚などの生物にもやさしい工法で
できないものですかね?

洪水対策と生物多様性の維持は両立できると思うのですが。

ましてや「世界農業遺産の長良川」と大々的に謳って観光資源にしている
大切な長良川なのですから。

効率よく水を流すだけの用水路の様な長良川を見ることになってしまうのではと
心配になってしまいます。


洪水対策

前回の更新から一週間、台風19号による被害が拡大し続けています。
亡くなった方も本日21日の夕方のニュースでは81名になってしまったとの
ことでした。
まだ行方不明の方もみえます。.
.
片付けもまだまだこれからが大変。
なんとか乗り切っていただきたいと願うばかりです。

ところで、この台風が来る前に長良川で洪水対策の工事をしているということで
市民学習会の有志で見てきました。

というのも工事の計画はわかるが、やり方がおかしいのではと地元の方が
疑問をもっているとのこと。

市民学習会のメンバーもこのところいたる所で長良川がいじられているのを
目にし気になっていたので良い機会だと案内をお願いしました。

中川原地区の公園で集合。
集合

案内していただいたのは地元自治会の酒井さん。

堤防道路にはこんな看板が2枚
工事看板1

工事看板2

河原へ降りていくと伐採された木の根の山
山積みの木の根

近くには丸太が積んでありました。
伐採された木

ところでこの切られた木々ですが、現場の事業者としっかりとした連絡が
取れていなくて工事計画にないものまで切られたとのことでした。

近くには以前、地元の要望でつくられた木工沈床のあともありました。
木工沈床

今は流れが変わってしまったので跡として残っているだけですがこの沈床の前に
並んでいる低木は地元の方が護岸を守るために植えたものだそうです。
これも今回の工事で撤去される予定です。

市内の忠節橋下流には水に浸かって残っていますが、魚や蟹などの隠れ場所とも
なっています。

この辺りには竹林も多く、姫ホタルの群生地だそうでその季節にはホタルの乱舞も
見られるそうですが、それも今回の工事でどうなるか心配されていました。
姫ホタル生息地付近の見学
木曽川上流河川事務所としてはとにかく早く水を流したいようで
堤防をコンクリートブロック張にする予定だそうです。

治水が大切なのは分かりますが長良川が心配です。
プロフィール

nagarask

Author:nagarask
問い合わせ
nagarask@gmail.com

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