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魚苗センター見学

16日木曜日に財団法人「岐阜県魚苗センター」(関市と美濃市)の見学に参加してきた。

今、長良川のアユが県の準絶滅危惧種に選定されたり、
「長良川を世界農業遺産登録に!」や「アユの生産量日本一に!」など
何かと話題になり注目されている施設である。

アユ釣り師としてここで生産されている稚魚が各河川に放流されているのは
知っていたものの見学するのは初めて。

関魚苗センター

関事業所に到着するとちょうどトラックが来ていて、
長良川の郡上や板取川などに放流するための出荷作業が行われていた。
出荷作業

施設内を見学する前に、まず9月からの餌のプランクトンの培養から始まり翌年の4月の出荷
までの流れの概要説明を受けた。
概要説明
秋に木曽川でとれたアユから採卵、受精し孵化させ育苗していく。
ここは年間約51トン生産し岐阜県の29河川にアユ種苗を供給しているとのこと。

見学は関市と美濃市の両施設を見せていただいた。
水槽
多くの水槽でサイズ別に育苗されている。

同じ時に孵化したものでも育ちにばらつきがあり一緒にしておくと
共食いするので何回か選別して同じサイズで育てるそうである。
稚魚サイズ選別
写真のように網状の容器に入れゆっくりと揺らすと魚が暴れて小さいものは網の目から出ていく
ことでサイズを合わせるようにしている。

こうして育てられたものが鵜飼が始まる1カ月前のこの時期各河川に放流されるわけである。

いただいた資料で計算してみたところ
長良川やその支流を合わせた長良川流域に33.443トン(木曽長良下流は除く)
と全生産量の約65%が放流されている。
1トンが約10万匹とのことなので334万匹ほどになる。

これだけたくさんの魚が放流されて長良川のアユがやっと維持されて
いるのですね。

「長良川にはアユがいる」の前提にはこの魚苗センターの方々の仕事があるのです。

もしこの大量の放流がなかったとしたら長良川のアユはどうなっているのでしょう。
準絶滅危惧種に選定されたのもわかる気がします。

見学し、アユ資源の安定確保のための大切な仕事とあらためて感じながらも
見学会終了後には恐ろしいことを考えてしまいました。

不可能なことであり、やってはいけないこととわかってはいるものの
1年間でも良いので、まったく放流しない長良川の現実を見てみたい気もしました。

どんな世界が広がるでしょう。
河口堰を開けたいと願う皆さんには想像できると思います。

その時は「長良川を世界遺産に!」などの言葉を安易に口にできないかもしれません。



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