fc2ブログ

これって誤魔化しでは?

 先日岐阜市内をウォーキングしていてJR岐阜駅北にあるシティタワー43を
通り掛かったところ2階で長良川を宣伝をするパネルが展示してありました。

これはあゆパークの宣伝
DSC_0054_202208240837233e8.jpg

ここはSDGsや鵜飼、流域旅についてのコーナー
DSC_0052.jpg

このコーナーは長良川の生態や育苗放流事業などの説明
DSC_0051.jpg

 写真を交えながら長良川は森、川、海が繋がっていて素晴らしい環境である
ことが訴えてあった。

私も長良川は素晴らしいと思いながら、でも上の写真のアユの一生の中に
河口堰の図がなかったことが不満だった。

県が作ったこんなパンフレットが置いてあったのでもらってきて読んでビックリ。
img003.jpg

この冊子には「長良川システム」といわれることの説明やアユについて様々な
漁の方法やその漁獲量に着いてなどが説明してありました。

そしてその最後の章には「森と川と海のつながり」について書いてあった。
img001.jpg

img002.jpg

その中の長良川の説明の中で、長良川がその素晴らしさを保たれている理由の1つに
「本流にダムが作られなかった」とあった。

でも河口堰は「河口ダム」なんですよね。
それも海と川を繋ぐ最も大切な自然の首根っこを絞めるような所に造られたダム。

次には、このことを意図的に見ないようにして海とのつながりの説明があります。

秋に孵化したアユはそこから一度海に下り、春にまた遡上してくると
なっています。

そして、その後にはアユの漁獲量が減少していてその理由を冷水病のせいに
し、そのために育苗事業をしているかのように書かれています。

でもアユが減った理由は、河口堰ができ孵化したアユが海に着くまでに死んでしまい
海にいけないからなのは岐阜県の統計をみてもあきらかなのです。

孵化したアユが下れないからこそ、岐阜市内でアユを捕り、受精卵を河口堰まで
トラックで運んでいるのです。
県も漁業関係者の方も知っているのです。

いくら宣伝のためとはいえ表現が不誠実だと思います。

河口堰ができてから成魚で下る銀毛アマゴでさえサツキマスとして遡上してくる数が
激減し、毎年1万匹放流してきたにもかかわらず、2020年にあらためて2万匹近く
放流して遡上調査をしなければならない状況なのです。

ウナギやモクズガニだってあの魚道を下って産卵し、また遡上して来るとは
ゼロではないにしても考えにくい。
いま長良川にいる彼らはほぼ放流されたものだと思います。
実際に毎年放流されていますから。

まだこれらの魚類は経済的価値がそれなりにあるから良いです。

シマヨシノボリ、ウキゴリ、カジカなどの回遊魚は今後どうなるのでしょう?

長良川を守り、その素晴らしさを全国に宣伝したいのなら
根本的に考え直すようにしなければダメだと思います。



















プロフィール

nagarask

Author:nagarask
問い合わせ
nagarask@gmail.com

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる